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ほとんどいたるところ微分不可能 

Excelで学ぶ金融市場予測の科学―市場を動かす中心金融定理とは何か (ブルーバックス)Excelで学ぶ金融市場予測の科学―市場を動かす中心金融定理とは何か (ブルーバックス)
(2000/04)
保江 邦夫

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先日読んだ,「Excelで学ぶ金融市場予測の科学 ブラック-ショールズ理論完全制覇」の前作にあたるのが,この本.

この本もまた,Excelを用いて,確率微分方程式のシミュレーションに取り組もうという意欲的な本.微分だって難しいのに,確率微分方程式なんていう,さらにわけがわからないものを,なんとExcelで解いてしまおうという発想がすごい.しかも,Excelの組み込み関数のみ.VBAなどは使いもしない.そうした簡単な手続きのみで,確率微分方程式の例を解くというよりは,シミュレーションしてみる.これが直感的な理解を深めてくれることは間違いない.

どんなに数学的に数式を操れたとしても,その直感的な意味が伴わなければ,それは数式をいじっているだけでしかない.その意味で,こうしたシミュレーションを多様していくということは,統計的性質を理解するのにもってこい.そして統計的性質のもっとも重要な性質である,中心極限定理(著者は何故か,中心金融定理と呼ぶ)をはじめに解説.

この解説は・・・わかりにくい.
うーん,数式がいくらかでてくることが分かりにくい理由ではない.著者の説明がわかりにくい.もう少し全体の構成を考えてほしかった.それと,折角シミュレーションを多様するのであれば,中心極限定理だって,シミュレーションでもっとイメージしやすく繰り返して欲しかった.

もうひとつ.こうした形で確率微分方程式をいきなりシミュレーションからはじめてしまうと,本来の「連続であるが,ほとんどいたるところ微分不可能」な中での,「伊藤の補題」の意味がつかみにくい感じがします.まあそんなところは後から付いてくるんですかね.

それでも金融工学の入り口を広めてくれていることは間違いがない.その意味がとても大きな本.はじめて金融工学に触れる人にはまったく勧めることはできない.大学でファイナンスを教える教師が,この本をもとに,うまい講義を考えてみると,面白いファイナンスの講義になるかもしれない.

「鹿男あをによし」を読む 

鹿男あをによし鹿男あをによし
(2007/04)
万城目 学

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いうまでも無く,言うまでも無い本.

このまえ購入していたので,読みました.

感想を書くと,ネタバレになるでしょうから,印象を.

といっても,少しはネタがバレます.


文体は,通して一人称.

一人称の文体ってのは,とても読みやすい.

が,すべてがこの一人称の視点でしかないので,

なかなか全体像が見えない.

そして,一人称である主人公の名前が出てこない(たぶん).

一人称による,情景描写ってのは,とても不思議だけど,

ものすごく丁寧に書かれている.

人間の描写,奈良の風景,剣道の試合が見ているように想像できる.

特に動きのある剣道の試合の描写はすばらしい.

剣道の場合,詳しいことは知らなくても,ほとんどの人が想像できる.

だからこそ剣道なのかもしれない.

面白かった.

Excelで学ぶ金融市場予測の科学 ブラック-ショールズ理論完全制覇 

Excelで学ぶ金融市場予測の科学 ブラック-ショールズ理論完全制覇Excelで学ぶ金融市場予測の科学 ブラック-ショールズ理論完全制覇
(2003/10/20)
保江 邦夫

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2003年出版の本ですが,こんな本があることに4年以上も気が付かなかったなんで・・・.この本は,なかなか良い.金融工学といえばブラック・ショールズ式なのですが,この確率微分方程式をExcelでといてしまおうという試み.良く考えれば,表計算だってできるわけで,無理に難しいプログラム言語なんか覚える必要は無い.(もちろん実践するには必要.)
目次は次のような感じ.

1 おさらいと準備運動(架空デリバティブ取引
金融市場予測と確率微分方程式)
2 プロならせめて2変数関数(やり残したおさらい
1変数関数と平面グラフ
1変数関数の微分法 ほか)
3 ブラック‐ショールズ理論の解剖(線形確率過程というチョンボ
確率解析学と伊藤の補題
幾何線形確率過程 ほか)


第一章では,前作(この投稿の下のほうにある)の簡単な復習をしつつ,デリバティヴについて分かりやすく解説してくれる.これは分かりやすいのだけれども,関西弁が読みにくい.関西弁は文字にすると読みにくいと感じるのは僕だけか.

第二章は2変数関数と偏微分,そしてテイラー展開について解説してくれる.これは高校数学をわかっていれば十分にわかる内容.でもそれ以上にグラフも用いてその意味から丁寧に解説していくれているので,より分かりやすいかも.

第三章にいたって,ブラック・ショールズ式を解説してくれる.たいていの本と同様に,熱伝導方程式と同じであることも解説.このあたりは普通.あとはExcelを用いた数値計算法と,さらにモンテカルロ法まで紹介してくれる.


この本の何がすばらしいかといえば,Excelを用いて確率微分方程式・偏微分方程式を解くということに取り組んでいること.しかもマクロやVBAを使うわけでもなく,普通のExcelの関数と,セルの複写を多様するだけ.この点が,むしろダメという指摘も無いわけではないけれども,僕はむしろこうした簡単な手続きのみでブラック・ショールズ式を実際に操作する方法を提供してくれたことに意味があると思う.

どんなものでも,まず自分で操作する,経験することがスタートすることが一番理解が深まる.ただ数式で学んでも,それを操作できなければ面白さも何も分からないわけで.じゃあ,そのために面倒なプログラミングまで学ぶ必要があるのかと思うと,ハードルが増えてしまう.とすれば,むしろできるだけ多くの人に操作可能な形を提供してくれていることが,入り口としてすばらしいと思うのです.

著者紹介には「確率変分学の開拓者」とある.
変分という概念をきちんと理解している著者だからこそ,こうした連続の確率微分方程式をExcelという離散の表で十分に解けることを紹介できるんだと思いました.よくよく考えてみれば,数値計算は連続モデルを解く時にでも,微小とはいえ離散近似せざるを得ない.だったらExcelの表計算でできないことは無いわけだ.こんな発想は考えもしなかったが,言われてみれば当たり前なわけで・・・

数式を追うのはちょっと疲れるものの,丁寧にじっくり追えば理解できる書き方をしてくれている.たとえ細かい計算が追えなくたって,その数式の意味をきちんと追うことができていれば,問題ない.あとは自分でシミュレーションをしてみることで,数式のどの部分が,Dynamicsにどんな影響を与えいるかを確認することで十分だ.こうしたことを自分で操作してみることは,形だけの数式を意味もなくいじくることができるよりも,ずっと深い理解を得られるだろう.

この本では,Excelを使って解くことがメインになっていますが,この内容を読むだけで,基本的なアルゴリズムが理解できてしまう.一旦,アルゴリズムを理解していまえば,他のプログラミング言語に落とすことは極めて容易です.Excelを用いてイメージしやすいところでアルゴリズムを解説したほうが,むしろ理解しやすいわけだ.すばらしい.これは個人的に使える.


ダメな点.

1.前作に依存しすぎている.期待値や分散などの簡単なことぐらいは,はしょらずに解説しておきたい.また最後に書かれていたモンテカルロ法についても,前作に依存しており,まったく使えない.むしろ,前作と今回のとをあわせて一冊に書き下ろして欲しかった.ここが残念な点.というわけで,前作も購入しました.

2.野球に興味がない人は,野球をモチーフに例を挙げる著者の語り口はかえって分かりにくくなる.

3.そもそも著者の説明は,分かりにくい.本の目的はとても良いのだが,説明がもう少し丁寧であっても良い.もう少し推敲を重ねて欲しい.これは出版社が指摘すべきところ.

4.図表とそれを説明する本文とのページが離れすぎているところがある.これは不便で読みにくい.



これが前著
Excelで学ぶ金融市場予測の科学―市場を動かす中心金融定理とは何か (ブルーバックス)Excelで学ぶ金融市場予測の科学―市場を動かす中心金融定理とは何か (ブルーバックス)
(2000/04)
保江 邦夫

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「ニッポン社会」入門 

「ニッポン社会」入門―英国人記者の抱腹レポート (生活人新書)「ニッポン社会」入門―英国人記者の抱腹レポート (生活人新書)
(2006/12)
コリン ジョイス

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日本人の日本への無関心

まえから良く思っていることなのですが,どうして僕も含めた日本人は,あまりに日本に関心がないのだろうと・・・.よくよく考えてみると,普段当たり前に思っていることって,ほとんどきにしないことが多いので,そうしたことが関心が薄れてしまう原因なのかもしれない.

この本は,英国人特派員の見た日本の姿の一部を書いたもの.とてもよく観察しているだけでなく,著者は日本人以上に日本のことを知っていることがある.銭湯が好きで,たくさんの銭湯に行っているらしい(僕はほとんど行かない).脇道が好きで(僕はほとんど寄り道しない),地元の人しか歩かないようなところをいろいろとたずね歩いてみたりしているらしい.君が代の由来を知っていて(僕は知らなかった),日本人の多くがいかにジェントルマンなのかを
知っている.

普段,当たり前すぎて気にしないことを,外国人の視点から見ることで,気がつかされるというのは良くあることなのかもしれない.日本のように,地域に住む民族があまり多様でない場合には,そうしたことに気が付きにくいという問題があるのかもしれない.

彼が紹介してくれたエピソードの一つ,彼の自転車が壊れてしまったときの話が印象深い.サドルのボルトが壊れてしまったらしく,しかもどこにもそのボルトが売っていない.そんなとき近くのネジ屋に頼みに行ったところ,たった一つのボルトにも関わらず,「けがはしませんでした?」と親切に対応してくれ,そのうえサドルを治すのを手伝ってくれたということ.彼はこうした対応にとても感銘を受けたのだという.たしかに,これは日本人でも感銘を受ける.そしてこういう日本人は少なからずいると思うし,そこが日本の良いところという感じは同意できる.そして,是非今後とも日本人はこうあって欲しいし,自分も努力をしたいと思う.

しかし,悲しいことにグローバル・スタンダードはぜんぜん違う.とてもしたたかだ.そうしたしたたかさは,日本人のこうしたやさしさを逆手にとって,利用してくることだろう.とても残念なことだけど,ひとつのグローバル化の弊害ではあるのかもしれない.


海外に伝わる日本:メディア・リテラシー

他にもたくさんのトピックがつらつらと書かれていたけど,面白かったのは,彼の特派員としての仕事内容.イギリスのデイリー・テレグラフでの日本特派員をしていた彼は,日本についての記事を送って,テレグラフに載せてもらうという仕事をしていたわけです.この記事に求められるものを考えたときに,どうしてもイギリス人が求めるものになってしまうということなのです.日本の政治にはあまり変化がなく,面白みはない.だから政治などの話題はどうしてもアメリカなどの主要国になってしまう.そうすると,日本について記事を書くときにはどうしても,キワモノになりがちだというわけだ.なんかわかるような気がする.で,どんな記事になりがちかというと,第二次世界大戦,相撲,ヤクザ,芸者,皇室,女性,若者文化,憲法第9条,奇妙な犯罪といったところになってしまうのだそうだ.たしかに外国人からみると,日本についての情報はこんなところだろう.あとはアニメ,ロボット,高齢化くらいか.

特に,おもしろかったのは,著者が記者として書く記事が,本部で書き換えられてしまうことが多々あったということ.メディアリテラシーの観点から,こうした記者による告白はとても面白い.またミスもある.小泉前首相が,憲法第9条の見直しだと賛成した際,それを報じたデイリー・テレグラフの見出しは,「日本の新首相,交戦権を要求」となっていたらしい.全然違うw


日本の携帯電話

そのほか,日本に来て,ほかの国では使える携帯電話が使えないというのも重要な意見.こうした障壁は長期的に見て,日本の首を絞めることになりかねない.日本の国内需要が十分にある今は問題ではないかもしれない.しかし,長期的に人口が減少していくことが確実である今,国内の携帯電話市場は縮小していくことは間違いない.電話なんか,一人一台,多くても2台持てば十分.もっと長期的な戦略を考える必要がある.


日本的フレーズ

あ,こう書いていて,最後の自分で書いたフレーズがとても面白いことに気がついた.
著者は,こんなことを指摘している.著者が,テレグラフのデスクに,

僕が日本の新聞の論調は「たしかに○○であるが,一方,××でもあり」ときて,「この問題に関しては真剣な議論が必要だ」と結ばれているのが普通だと伝えても,決して信じてはくれないのだ.

これ面白い.僕も上で書いたように,日本の論調って,「この問題に関しては真剣な議論が必要だ」っていう,なんか考えることを放棄した内容がとても多いですねぇ.僕もブログ書いていて,自分でそれ以上考えるが面倒くさくなったときによく,こういう類のフレーズを使ってしまいます.これ外国人から見ると,とても奇妙に見えるんでしょうね.まあ何も言ってないに等しいですから,そんなことをわざわざ新聞に書くの?って感じなんでしょうか.面白い.

「頭のいい段取りの技術」を読む 

頭のいい段取りの技術頭のいい段取りの技術
(2007/12/20)
藤沢 晃治

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「頭のいい段取りの技術」を読む.

この手のHOWTO本は買って読まないようにしようと決めていたんですが,本屋でぱらぱらめくって,やっぱり買ってしまった一冊.パラパラで読めれば買わなくても良いんですが,僕はそれできないんですねー.

それはともかく,何事にも段取りが大事だということを最近特に感じています.
僕は数値計算をするのによく簡単なプログラミングをするのですが,その際でも段取りをきちんとしておくと,もうほとんど終わった感じです.段取りを丁寧にしておくことが,仕事を進める上で,一番大切なんだと思いました.

金属加工の世界でも,段取りが重要です.というよりも,段取りさえ終わっていれば,あとは素人でもなんとか加工はできます(もちろん精度という意味では別問題です).その段取りをどのように組むかというのが,まさに職人の経験の見せ所になるわけですな.

この本,まさにその「段取り~!」を書いたもの.
著者はかつて段取り君と呼ばれていたらしいです.「段取り~!」はさすがに流行語対象にはならいないですねw.

読んでいていくつか共感できるところと,そして耳の痛いところがありました.たとえば,

「仕事の段取りに関する限り,私は,優柔不断な善人より,迅速に行動する悪人のほうが好きなのです」

って言葉.これは耳が痛いです.僕は要領が悪いのか,細かいことにこだわりすぎてとても優柔不断になってしまいます.そのため行動が迅速にできない.でも実際やってみると,とっととはじめておけばよかったと思うことが多々あります.もちろんきちんと段取りをしていることが条件となりますが.

とはいえ気になるところもある.

「完成度は八〇%でいい」

といってみたり,

「一万分の一に備える」

といってみたり,

NASAのポリシーであるフォーナインを紹介してみたり.ちょっと話に矛盾がある.この手の本に全体としての整合性を求めることが間違っているのだなぁと感じる.個別個別の項目を読んでなんとなく納得して,モチベーションを維持することに意味があるんで,全体としてそんなに理論的にしっかりしている必要はないのかもしれない.


ちなみにNASAのフォーナインは,全ての部品の信頼率を99.99%まで高めるというもの.
一つのプロジェクトに10個の部品が使われていたら,プロジェクト全体の信頼率は,99.99の10乗つまり,99.9%になる.失敗の確率は0.1%になる.最近はシックスナインの精度が求められているとか.

この考え方はとても正しいと思う.ただし,全体としてリスクが相互に依存関係になっているようなシステム設計をしているわけではないだろう.どこかがダメになっても,なんとか動くようなバッファーを持った設計にしているはず.そういう設計思想も重要だよなぁと思っていると,その点もきちんと指摘されていました.


第1章 「段取り」とは一体なにか?
第2章 余裕を生み出す「予定・時間管理」の段取り術
第3章 仕事スピードが上がる「環境・情報整理」の段取り術
第4章 超効率アップ!「知的作業」の段取り術
第5章 できる人の「コミュニケーション」段取り術
第6章 「ゴチャゴチャ仕事」の段取りのつけ方・動かし方─実践編
終章 段取りの目的は人生を楽しむこと!

第6章の,ゴチャゴチャ仕事に対する方法論は,一度実践してみないと,ちょっととっつきにくい.しかも本文とグラフの参照もなんか読みにくい.でも実践してみると,その意味に気が付くかも.よくよく考えてみると,たしかに,あれもこれもやらなくちゃというゴチャゴチャしたプロジェクトを,どういう工程管理をすればよいのかという問題の整理にはとても役立ちそうな気がしてくる.個別の工程同士の相互依存関係を洗い出すことで,全体像を捉えることができる.なにをやるにもまさに段取りが重要なんだと改めて実感した.とりあえずやってみることにします.

「敵」をつくる 

非属の才能 (光文社新書 328)非属の才能 (光文社新書 328)
(2007/12/13)
山田 玲司

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「非属の才能」を読む.

こういう本が出るというのが,日本が著者の言うところの

“「同調さえしていれば,とりあえず無難に生きていける」という暗黙の了解がある(略)”

という社会だからなんですね.もしそうでなければ,こういう内容の本が存在することがありえない.ともかくも興味深かった.

印象的な言葉は,これ.

“ムラの掟と場の空気を最優先し,とりあえず無難に生きた人間が歴史を変えることなどありえない”

ああ,まさにそんな感じはしますねぇ.
自分の意見を主張しようとすると,かならずといっていいほど「敵」が出てきます.自分の考えを持ち続けるためには,「敵」を作ることを厭わないことが大事ということになる.もちろん敵に対して,つねに防御をしたり,また逆に攻撃をする必要は無い.

「大学院生のための10の簡単なルール」
http://shinka3.exblog.jp/7629298/

のルール9にあるように,「自信と鈍感力」をつけることが大事なのかも.何かやろうとすれば,かならず「敵」増える.だからといって,敵を作ることを恐れていたら何にもできないことになってしまう.その意味で,ここで言う鈍感力ってすばらしいのかも.

最後に,

「和を以って尊しとなす」

は,日本的民主主義として僕もよく分かるし,そういう傾向がある.でも著者は最後の章で

「和を以って属さず」

という.
単にアウトローであることを進める本ではないわけだ.
非属であるということは,和に反しない.

周りに同調して,無難に無難に生きていくのは,それなりのテクニックはいるものの,逆に言えばテクニックで何とかなる.和を維持しつつ,自分を保つ.

「和を以って属さず」

これを実行するのは,実のところ一番難しい道なのかもしれない.

「生協の白石さん」を読む 

生協の白石さん生協の白石さん
(2005/11/03)
白石 昌則、東京農工大学の学生の皆さん 他

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かなりいまさらですが,「生協の白石さん」を読みました.

文章の印象から,てっきり女性だと思い込んでいたんですが,男性だったんですねぇ.

センスの良い回答と,ついでに宣伝をしてしまうあたり,

意外にも強かだったりするわけで・・・

まあ,そもそも一言カードの目的は,サービス向上なわけですから何の問題もないですねぇ.

こういうのを読むと,買い物ってのもまた人間関係なんだなぁと思わされます.

まったく同じものを買うのでも,その店員さんの雰囲気によって買う店を変えたりすることだってありますよ.もちろん値段も重要ですが,安けりゃいいってもんでもないし.特に長い間,そのお店と付き合うことになるときには,やっぱり物の売り買いだけでない,別の要素がそこには重要になってくるんですねぇ.

とはいえ,白石さんのような,無視するわけでもなく,受け流すわけでもなく,だからといって突き放すわけでもなく,そして人を傷つけないようにする回答は難しいです.面白かった.BookOffで105円也.
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