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Selfish Caucasian 

驕れる白人と闘うための日本近代史驕れる白人と闘うための日本近代史
松原 久子 田中 敏

文藝春秋 2005-08-24
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作者は,欧米白人の日本に対する歪んだイメージを正すために,
敢えて発言を続けている人です.そもそもこの本はドイツ語で
書かれており,ドイツ人向けにかかれたものです.
ですが,恥ずかしながら日本人の僕が読んでもためになる.
僕らの歴史がいかに歪んでいたのかを感じました.
つづきはREAD MOREをクリック.
始めに,開国当時の初代イギリス駐日大使オールコックについてかかれたところを紹介します.

国土が美しいこと,道路,家々,庭,田畑,の手入れが行き届いていること,人々が豊かなこと,日常の生活が活発なこと,日本人は器用であること,楽しそうで満足していることなど,全てオールコックは自身の目で見て記述している.
(略)
オールコックはその本の中に書いている.
「彼らは偶像崇拝者であり,異教徒であり,畜生のように神を信じることなく死ぬ,呪われ永劫の罰を受ける者たちである.畜生も信仰は持たず,死後のより良い暮らしへの希望も無く,くたばっていくのだ.詩人と,思想家と,政治家と,才能に恵まれた芸術家からなる民族の一員である我々と比べて,日本人は劣等民族である」
率直で不気味なこの言葉は,一八六〇年頃のヨーロッパの知識人の大多数を支配していた時代精神を忠実に反映している.


本書で彼女は,江戸時代の鎖国時代の日本を見直す形で話を進めて行きます.

一つの大きなトピックとして,
「西洋の文化水準は高く,東洋の文化水準は低いというイメージの払拭」があります.
これはもしかして,欧米人だけでなく,僕ら日本人にもいつのまにか
染み付いていたイメージかもしれません.
しかし,銀行業,流通業,郵便など西洋先発と思われている業界は
日本で鎖国時代に非常に発達していたことを提示します.
銀行業は両替商として,流通は街道の整備や商船,郵便は飛脚として発達していた.
また金融関係も大阪ですでに米の先物取引が行われていたこと,
市場の価格情報は,大阪から江戸まで,手旗信号の連携によって
8時間で伝わったことなどをあげていました.

最近の研究だと,「士農工商」なんていうカーストは無かったという
議論もあるようですね.彼女の本を読んでいて気がついたのは,
これはカーストではなくて,幕府が何を重視していたかを表して
いるものだということです.
農が上位に来ているは,当時幕府は経済の中心指標を農業,特に米と
していたことに要因があるようです.残りの工商については,
ほとんど関与しなかったというのが実情のようです.
その意味で,ビジネスは自主的に運営されて発展していたそうです.

農民は,考えていたほど虐げられていた存在でもなかったようです.
明治維新後の農地改革以前には,農地は村の共同所有という形で
共同管理されており,大地主という概念もありませんでした.
鎖国時代200年の一揆も1500回という言われていますが,実際に
暴動になったケースは非常に少なかったようです.

鎖国の理由も,文化的に遅れていたためでも,世界を知らなかった
からでもなく,欧米の帝国主義から逃れることを目的としていた
というのが一つの要因のようです.
(オランダ等との貿易を幕府が独占するためという面もあります.)

明治維新後,明治政府は幕府の政治を批判し,歴史は歪んだ.
第二次大戦後,戦前の政治を批判し,また歴史は歪んだ.
歪んだ歴史をきちんと見直すことが,必要であると感じさせてくれました.
特に,リサイクルが発達し,狭い社会で多くの人間が生きる知恵を
持っていた鎖国時代の日本の行き方は,現在の狭い地球での暮らしに
おいて,見直すべき点はたくさんあるのだと感じました.

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