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「ニッポン社会」入門 

「ニッポン社会」入門―英国人記者の抱腹レポート (生活人新書)「ニッポン社会」入門―英国人記者の抱腹レポート (生活人新書)
(2006/12)
コリン ジョイス

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日本人の日本への無関心

まえから良く思っていることなのですが,どうして僕も含めた日本人は,あまりに日本に関心がないのだろうと・・・.よくよく考えてみると,普段当たり前に思っていることって,ほとんどきにしないことが多いので,そうしたことが関心が薄れてしまう原因なのかもしれない.

この本は,英国人特派員の見た日本の姿の一部を書いたもの.とてもよく観察しているだけでなく,著者は日本人以上に日本のことを知っていることがある.銭湯が好きで,たくさんの銭湯に行っているらしい(僕はほとんど行かない).脇道が好きで(僕はほとんど寄り道しない),地元の人しか歩かないようなところをいろいろとたずね歩いてみたりしているらしい.君が代の由来を知っていて(僕は知らなかった),日本人の多くがいかにジェントルマンなのかを
知っている.

普段,当たり前すぎて気にしないことを,外国人の視点から見ることで,気がつかされるというのは良くあることなのかもしれない.日本のように,地域に住む民族があまり多様でない場合には,そうしたことに気が付きにくいという問題があるのかもしれない.

彼が紹介してくれたエピソードの一つ,彼の自転車が壊れてしまったときの話が印象深い.サドルのボルトが壊れてしまったらしく,しかもどこにもそのボルトが売っていない.そんなとき近くのネジ屋に頼みに行ったところ,たった一つのボルトにも関わらず,「けがはしませんでした?」と親切に対応してくれ,そのうえサドルを治すのを手伝ってくれたということ.彼はこうした対応にとても感銘を受けたのだという.たしかに,これは日本人でも感銘を受ける.そしてこういう日本人は少なからずいると思うし,そこが日本の良いところという感じは同意できる.そして,是非今後とも日本人はこうあって欲しいし,自分も努力をしたいと思う.

しかし,悲しいことにグローバル・スタンダードはぜんぜん違う.とてもしたたかだ.そうしたしたたかさは,日本人のこうしたやさしさを逆手にとって,利用してくることだろう.とても残念なことだけど,ひとつのグローバル化の弊害ではあるのかもしれない.


海外に伝わる日本:メディア・リテラシー

他にもたくさんのトピックがつらつらと書かれていたけど,面白かったのは,彼の特派員としての仕事内容.イギリスのデイリー・テレグラフでの日本特派員をしていた彼は,日本についての記事を送って,テレグラフに載せてもらうという仕事をしていたわけです.この記事に求められるものを考えたときに,どうしてもイギリス人が求めるものになってしまうということなのです.日本の政治にはあまり変化がなく,面白みはない.だから政治などの話題はどうしてもアメリカなどの主要国になってしまう.そうすると,日本について記事を書くときにはどうしても,キワモノになりがちだというわけだ.なんかわかるような気がする.で,どんな記事になりがちかというと,第二次世界大戦,相撲,ヤクザ,芸者,皇室,女性,若者文化,憲法第9条,奇妙な犯罪といったところになってしまうのだそうだ.たしかに外国人からみると,日本についての情報はこんなところだろう.あとはアニメ,ロボット,高齢化くらいか.

特に,おもしろかったのは,著者が記者として書く記事が,本部で書き換えられてしまうことが多々あったということ.メディアリテラシーの観点から,こうした記者による告白はとても面白い.またミスもある.小泉前首相が,憲法第9条の見直しだと賛成した際,それを報じたデイリー・テレグラフの見出しは,「日本の新首相,交戦権を要求」となっていたらしい.全然違うw


日本の携帯電話

そのほか,日本に来て,ほかの国では使える携帯電話が使えないというのも重要な意見.こうした障壁は長期的に見て,日本の首を絞めることになりかねない.日本の国内需要が十分にある今は問題ではないかもしれない.しかし,長期的に人口が減少していくことが確実である今,国内の携帯電話市場は縮小していくことは間違いない.電話なんか,一人一台,多くても2台持てば十分.もっと長期的な戦略を考える必要がある.


日本的フレーズ

あ,こう書いていて,最後の自分で書いたフレーズがとても面白いことに気がついた.
著者は,こんなことを指摘している.著者が,テレグラフのデスクに,

僕が日本の新聞の論調は「たしかに○○であるが,一方,××でもあり」ときて,「この問題に関しては真剣な議論が必要だ」と結ばれているのが普通だと伝えても,決して信じてはくれないのだ.

これ面白い.僕も上で書いたように,日本の論調って,「この問題に関しては真剣な議論が必要だ」っていう,なんか考えることを放棄した内容がとても多いですねぇ.僕もブログ書いていて,自分でそれ以上考えるが面倒くさくなったときによく,こういう類のフレーズを使ってしまいます.これ外国人から見ると,とても奇妙に見えるんでしょうね.まあ何も言ってないに等しいですから,そんなことをわざわざ新聞に書くの?って感じなんでしょうか.面白い.

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