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パブリック・ディプロマシーのすすめ 

冷戦時代,ソ連の対アメリカプロパガンダに対する対抗策として,アメリカが考え出したのが,パブリック・ディプロマシーです.以下北山馨氏のまとめに沿って,考えてみたい.北山氏の調べによればで言えば,

「一般市民や世論,NGOを対象とし,政府の対外方針を,内外の世論が支持する状態を作り出すこと」

にある.これは決して世論に迎合するわけではない.悪く言えば,世論誘導と取られてしまうかもしれないけれども,良く言えば,対外政策の説明責任とその国のPRを同時に達成する方法といえます.このことはアメリカ政府の外交目標と定められ,政策情報を内外に伝達し,人的,学術,科学技術,文化の交流といった視点から,アメリカのPR活動を外交戦略として行う,「威厳のある広報」を目指したものです.国務省が中心となり,国民や内外メディア向け広報のBureau of Public Affairs(パブリック・アフェアーズ局),海外留学を経験した人は誰もが耳にするフルブライト奨学金も扱うBureau of Educational and Cultural Affairs(教育文化局),またOffice of International Information Programs(国際情報プログラム局)とがある.

パブリック・アフェアーズ局には,報道関係課,地域メディア及び報道送付課,外国報道センター,電子情報課,報道サービス課,国民連絡課,戦略的コミュニケーション・計画化,歴史課,政府関連絡課がある.
教育文化局には,フルブライト計画,英語計画,ユーラシア,中・東欧向け学術交流計画,ハンフリー研究者計画,外国人訪問計画,市民交流計画,文化保護のための大使基金がある.
国際情報プログラム局には,地域連絡課,主題プログラム課,科学技術サービス課がある.

それぞれが戦略的にアメリカのPRを行うことを外国目的として行動しているわけです.

また国務省以外にも,在外公館・アメリカンセンター,連邦パブリック・ディプロマシー諮問委員会があるほか,政府系メディアとしてVoice of America, Radio Marti and TV Marti, Radio Free Europe, Radio Liberty, Radio Free Asia, Radio Sawaがある.政府系メディアは,キューバ向け放送,旧ソ連・東欧向け放送,中国,チベット,ビルマ,ベトナム,北朝鮮,カンボジア等に向けて各国の言葉の放送をしたり,イスラム圏に向けたアラビア語放送をしたりしている.

こうしたアメリカの戦略は,日本人にとってみれば功を奏しているといえるかもしれない.日本人は特に団塊の世代はアメリカ好きな人が多いイメージがあるけど,そうしたアメリカの戦略のタマモノでしょう.パブリック・ディプロマシーが効果を持っていることは間違いない.研究者の多くはアメリカに留学し,IT関連の高度な技術を持った人間もアメリカに行ってしまう.
実際には,World Pollなどを見ると,アメリカのイメージが悪いけれども,これはこの政策が効果を持たないのではなく,イラク戦争などの別の問題による悪いイメージが強いというほうが正しいでしょう.

戦略的に自分の国をPRする,そして「威厳を持った広報」を行うという発想.もちろん日本にだって,いくつか似たような政策はあります.しかしいまいち功を奏しているとは言い難いかもしません.大学への留学は出稼ぎ目的にされてしまい,技術協力は単なる技術流出なってしまっている感じ.全体として,何か文化交流だの何だのといった奇麗事でまとまっており,戦略的に日本をPRするという本来の目的を見えなくしてしまっているからでしょう.

日本の国益になることのために金をかけることは,決して無駄遣いでは無いと思います.もちろん事後的にでも説明責任を果たす必要はある.外交機密費の不正流用疑惑が週刊誌で報道されたことがあり,外交機密を盾に、闇に包まれている点が多いなどといわれている.しかし機密が闇に包まれているのは当然でしょう.私服を肥やすことは許されないけれども,こうした諜報活動に一見私的に見える目的も必ずしもそうでない場合が多い.こうした点を無視して,他の公務員の不正流用と同じとしてしまってはいけないのかもしれない.

日本の歴史がゆがんでしまっているのは,GHQによるWGIPなどが原因ではあると思うけれど,地政的な要因もあると思います.戦後数十年もの間,ソ連,中国といった共産主義の大国を隣にもってば,共産勢力が国内にはびこるのは当然といえるでしょう.いまでも共産党は警察白書に登場しているのですよね.

そんな中,日本が他国のプロパガンダに対抗し,正しい歴史を伝えたり,現在の日本の外交戦略を世論に支持されるようにするためには,効果を考えた戦略的で,かつ威厳を持ったパブリック・ディプロマシーを行っていくことが必要でしょう.

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