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カラシニコフを読む 

カラシニコフ
カラシニコフ松本 仁一

朝日新聞社 2004-07-16
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紛争地帯には必ずある,AK47(カラシニコフ)

旧ソ連のトカレフの下で働いていたカラシニコフ.
精密な銃を目指すトカレフに対し,教育を受けていない兵士でも使え,
弾詰まりの少ない接近戦用の銃をめざしたカラシニコフ.

リベリア,シエラレオネの内戦を描いたアマドゥ・クルマの小説
「アラーの神にもいわれはない」
では,カラシュと呼ばれていた.

大量生産され,安く手に入る.
部品が少なく,弾詰まりも無いことから,誰でも扱える.
そのため,アフリカの紛争地帯で少年・少女兵でも容易にメンテナンスを行い,使うことが可能だった.

少年少女兵が戦闘に参加することができるようになった一因でもある.
銃が登場する前には,アフリカでの戦闘は主に兵士・戦士によるものであり,ある種の戦闘のルールがそこにはあったらしい.つまり騎士道・武士道なるものがそこにはあったそうだ.しかし銃が登場することで,事態は変わってしまったと言う.人を殺すことが容易になり,またお互いの戦局によっては兵士の不足も問題となってくる.そのため少年少女が拉致され,教育され,兵士となっていった.彼らは少し教えれば飲み込みも早く,また思想教育あるいはマインド・コントロールも容易だった.そしてそこにはカラシュがあった.
ルールも何もない戦闘.そのうちゲリラ集団には政治思想すら欠けて,たんなる武装強盗集団となってしまっていたらしい.少年少女の精神は知らず知らずに病んでいき,戦闘はむごいものになってしまった.中でも有名なのは,シエラレオネの両手切断.食料調達のために,彼らは村を襲う.村人を捕まえては両手を切り落とす.
BBCのカントリープロファイルにある,シエラレオネのタイムライン.
http://news.bbc.co.uk/2/hi/africa/country_profiles/1065898.stm
両手が義手の子供が載せられています.
手首まで切られた人は,"長袖"と呼ばれ,
二の腕までの人は,"半そで"と呼ばれる.
そもそもシエラレオネは,イギリスが解放奴隷を移植してできた国.隣国リベリアは,アメリカが解放奴隷を移植してできた国.どちらも不思議な現象が起こる.解放奴隷たちが,現地の人間を差別する.黒人が黒人を差別する状況が起こり,黒人同士が争う内戦に発展してしまった.
NHKの『アフリカ21世紀』に詳しくかかれていたけど,アフリカは常に先進国に振り回されてきた.アフリカの国境線を見たことがありますか? ほとんどが直線で仕切られているんです.あきらかに不自然に.これこそが象徴的に事態を物語っている.
そのほか,この本では,いまでも問題になるソマリアについても報告している.

内戦により,人を殺していく世界では,明らかに人が病んでいる.
毛沢東は,
「国家は銃口から生まれる」
といったけど,同時に
「銃口によって破壊される」
ともいえる.アフリカを破壊したのはカラシニコフだった.
これはもちろんカラシニコフが悪いといってるんではない.
飽くまで象徴的にそういえるということだ.

ホッブスは言う.
リヴァイアサン(国家)は,ビヒーモス(混乱)に唯一の力だと.
これは逆もまたしかりだった.
そしてどちらも行き過ぎれは,手を付けられない怪物であることは間違いないようだ.

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『シエラレオネ』について

シエラレオネシエラレオネ共和国(シエラレオネきょうわこく)、通称シエラレオネはアフリカの西部、大西洋岸に位置する。北はギニア、南東はリベリアと国境を接する。奴隷制から解放された黒人達の移住地として1808年にイギリスの植民地となり、1961年に独立した。約10年近
  • [2007/02/09 05:52]
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  • 『世界の国々』 |
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