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脳は美をいかに感じるか―ピカソやモネが見た世界 

脳は美をいかに感じるか―ピカソやモネが見た世界
脳は美をいかに感じるか―ピカソやモネが見た世界セミール ゼキ Semir Zeki 河内 十郎

日本経済新聞社 2002-02
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おすすめ平均 star
star素晴らしい試み
star美術と脳が同じとは!
star読みやすさはピカいち、シロートでも大丈夫

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読み始めてから終わるまでに時間がかかってしまったものの,
内容はとても科学的で,面白かった.

まず,本の挿絵が奇麗.これだけで買い.

この本のポイントは,
「美術の目的は脳機能の延長にある」
というところ.

ポイントは脳の恒常性にある.
たとえば,あるものをいろいろな角度,照明などでみたとしても,たいていの場合僕らはそれが同一のものであることを判断できる.その意味で,脳はある種のイデアを取り出して見るという恒常性を持っていると指摘してる.
そして,美術も同様にして,対象の科学的特性を写すだけのものではない.そのもののイデアを捉える試みであるという.また対象が無いような抽象的な絵画の場合には,より高度なイデアの追求しているということになる.

また,脳の視覚機能がモジュール化されていることを説明している.信号として捉えた像を,さまざまな要素(線,角度,形,色,顔,動きなど)に還元し,各要素に対応して機能する脳の場所があり,各機能ごとにモジュール化しているという.

そしてモダンアートには,意図的にか,あるいは偶然にか,あるいは試行錯誤の結果か,こうした脳の各モジュールに個別に刺激を与えるようなものが存在する.その意味でまた美術は脳の産物であるとしている.

最後に筆者は次のことを認めている.美的体験を直接脳内の事象と関連付けることは現在のところできていないこと.また,仮にそれがわかったとしても,「美術が神秘性を失って非力となり,定式に還元されて美的体験が貶められるなどとは誰も考えていない」.

英語のタイトルは「INNER VISION: An Exploration of Art and the Brain」となっている.どう見えるかという現状の脳への研究成果は繁栄されているけども,逆に美術や新しい映像が脳に与える影響は考慮されてない.あたらしい美術や映像,あるいはインターネットのような今までと異なったインターフェースに触れることで,逆に脳の認知の仕組みが変わって行くことまでは考えていないみたい.まちがいなく人間は五感という体に備わったインターフェースだけでなく,回りにある機械を通じて情報を得ている.この環境が僕らの脳に何らかの影響を与えているだろう.

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